2011/11/26

銀翼のファム 感想(7話まで)

そもそも自分は前シリーズのLAST EXILEをさほど評価していなかったし、むしろ完全に話の中身を忘れてしまっているくらいです。

なので続編に当たる「銀翼のファム」にもあまり期待はしていませんでした。
なのですが、今期のアニメで一推といってもいいくらい、面白くなってきたんじゃないか、実は大穴なんじゃないのか、というくらい現在評価が上がってきています。

ファムの感想に行く前に、前シリーズのLAST EXILEの私の評価、その時の一文が過去ログに残っているので引用

http://www12.plala.or.jp/sikoukairo/zakki0310.htm#1003
>世界観、設定、デザイン、映像技術という見た目のセンスだけなら100点満点の期待作でした。
>でも結局それだけで終っちゃいました。

かなり辛辣に書いていますが要は、脚本、キャラクターのドラマと言った部分が薄く、そこがすこぶる不満だった為の低評価だったわけです。

ところが今回、銀翼のファムでは、その前シリーズに感じていた不満、欠点が見事にクリアされて、良くなっている。

物語の面では、一話から大国同士の戦争で一つの国が滅ぼされるという派手な展開の中、主人公であるところのファムがその亡国の姫ミリアを助け、その姫の祖国復興を手助けをする、という明快なストーリーが主軸になり、ややこしい世界観や前作との設定の繋がりを取り敢えず横においておいても、十分に理解し楽しめる物語展開になっている。

そしてそういった戦争という大状況の中でドラマの中心はメインとなるキャラである、ファム、ジゼル、ミリアに絞られていてその行動や葛藤に焦点が当てられている。
解りやすいストーリーラインの上にきっちりとキャラの動機と行動とドラマが描かれているのでとても見やすい。

もともとLAST EXILEの世界観、デザインは非常に好みだったので、前作の欠点が解消された銀翼のファムは、見事に自分が見たかった異世界冒険ものとして復活を果たしたわけです。


んで、銀翼のファム7話まで自分の中での興味の中心が、ファム、ジゼル、ミリアの三角関係が今後どうなっていくか、というところだったりします。

無鉄砲で奔放なファムとそのパートナーでナビ役のジゼル
ミリアが現れたことで、ファムはミリアのために一生懸命に行動をおこし、ジゼルはファムのナビ役としてその行動に対し異を唱える事無く協力している。
けれどジゼルの本心はどうなのか?
ファムに危険を犯して欲しくない、ファムはいつか自分が辿りつけない所までいってしまうのではないか、という不安と葛藤を内面に抱えつつジゼルはそれを表に出さず抱え込んでいるように見える。
今のファムはミリアの事を気にかけ一生懸命になるあまり、ジゼルのことをあまり見ていない。
そして奔放なファムにミリアが惹かれているのを横で見ているジゼル。
ジゼルにとってミリアは、ファムを自分から引き離す存在かもしれない、とジゼルは心の奥底で感じているのではないか・・・

という百合的な三角関係を、勝手ながら解釈して見ているわけですが、ファム、ミリアに対して感情を押さえ込んでいるジゼルの思いや行動が今後どういった行方を見せるのかとても気になり、楽しみなところです。



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村田蓮爾
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